カイコタンの読書ブログ

読書したり映画を観て感じたことをつづっていきます。

フィクション

一千兆円の身代金 八木圭一

「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞ということで、タイトルにも惹かれて読みました。国家相手の身代金要求はフィクションでしかあり得ませんが、仮に考えたとき、国の対応が日本らしいと感じました。確かに悲観的な日本の将来に対して子供たちにそ…

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 坪田信貴

話題本というだけで妻が購入したものをボクもついでに読みました。 世の中こういう娘もいるんだと思えました。 偏差値至上の社会から目を背けることはできませんが、後天的な単なる勉強で人生変えられるというのは希望だと感じました。 学年ビリのギャルが1…

蔦重の教え 車浮代

小説仕立ての自己啓発本ですが、蔦屋重三郎が生きた時代を細かな描写と、現代との対比によって面白く、読みやすい内容でした。 やはり自己啓発の内容は、その一つ一つは難しいことではないのですが、それを継続して続けることが難しいのだと思いました。 何…

よもぎ学園高等学校蹴球部 松波太郎

精神論を唱える女性のサッカー部監督は面白い設定でしたが、時間軸が飛躍する点は、エピローグのエピローグのような感覚で新しい感触でした。 よもぎ学園高等学校蹴球部 作者: 松波太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/08/26 メディア: 単行本 クリ…

教団X 中村文則

人の個人的な思考の世界と公の行動の境界線を行ったり来たりする感覚の小説でした。 同じように原始的で個人的な閃きや発想があって、単なる思考から思想へと発展する流れは同じでも、それを人に伝えて発展していく段階で、道は大きく変わるのだと思いました…

ダイナー 平山夢明

食べ物を主軸とした小説は、読者に食べてみたいと思わせる表現ができるかというのが一つの基準であるとすれば、本書のボンベロのハンバーガーには強烈に惹かれました。 一方で、匂いや食感が刺激されるとすぐにグロい表現によって食欲が減滅させられる繰り返…

人生相談。 真梨幸子

それぞれが独立した短編のような出だしですが、徐々に共通する人物が登場するに従って、物語の軸が見えてくる感じでした。同じ一つの出来事でも、関わり方や立場が変われば、全く別の面が見えてくると改めて感じました。 人生相談。 作者: 真梨幸子 出版社/…

励み場 青山文平

小説において、セリフとセリフの間の描写が多すぎると、リズム感が失われますが、その描写が巧みであるほど、次のセリフの深みが増すという効果が存分に感じられる文体と思いました。青山文平の二冊目でしたが、ボクは青山文平にハマりつつあることに気づき…

スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介

人は常に思考しながら生きているのだと感じさせられました。 思考を文章で表現すると、一瞬でも多くの分量になりますが、それは映画では難しい、小説ならではの表現なのだと思いました。また、家族というつながりで、愛情だけで介護はできないと思いました。…

分水嶺 笹本稜平

山をベースにした小説は、読んでいるボク自身もまるで山を登っているかのように感じられるかが、面白いかどうか判断できる基準ですが、その点では少し入り辛い感じがありました。 ストーリー重視という感でした。 分水嶺 作者: 笹本稜平 出版社/メーカー: 祥…

ソクラテスに聞いてみた 藤田大雪

人が生きる上で、仕事、人間関係、お金、恋愛、結婚についての悩みはよくあると思いますが、多くの人は悩みを抱えて生きているようにも思えます。 ソクラテスは、よく生きるとはどういうことか、という問いから思考が進みます。 同じ事象でも、視点を変えた…

七つの金印 赤石散人

漢委奴国王印偽物説による小説ですが、金印自体を偽物とするのではなく、現在国宝とされているのは模造品であり、本物は別にあるという内容です。出自の検証や、それぞれの考察の変遷に妙なリアル感があります。今となっては、金印自体の真偽はわかりません…