カイコタンの読書ブログ

読書したり映画を観て感じたことをつづっていきます。

告白 町田康

熊太郎の、思考と言葉の不一致という、思考の高度さと言葉の幼稚さの対比が切なくなりました。 
思弁的な人は破滅していくのか、という視点で読み進めました。 

熊太郎にはそこに見栄が混じってアウトローな生き方しかできなくなります。 
思考ですべてを知って悟ろうとする生き方は、苦しいのですが、社会が高度化すればするほど、つまり現代においては、熊太郎のような苦しみを抱える人が大多数なのだと感じました。 

思考と言葉が一致しないという人は、意外に多いようにも感じますが、結局、一致、不一致が問題なのではなく、その人の資質や性格が問題なのだと感じました。 
つまり、資質や性格によっては、熊太郎のように、思考と言葉が一致しなくても愛される人もいれば、言葉が即ち思考という人であっても愛されるのだと思いました。

 

告白 (中公文庫)

告白 (中公文庫)